バイオ医薬品は高額だと聞きました。治療の費用を払えるか心配です。

医療費が一定の金額を超えた場合には、高額療養費制度を利用することで患者さんの負担額を減らすことができます。

バイオ医薬品の価格

従来の医薬品と比べると、バイオシミラーを含むバイオ医薬品の製造には、大規模な設備と高価な原材料が必要です。そのため、バイオ医薬品の価格は、従来の医薬品よりも高く設定されています。しかし、高額療養費制度などを利用することで、患者さんの経済的負担を軽減できる場合もあります。

高額療養費制度

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高額療養費制度とは、病院や薬局の窓口で1か月間(その月の1日から末日まで)に払ったお金が一定の額(上限額)を超えた場合に、超えた分の金額が支給される制度のことです。この制度を利用するには、加入している公的医療保険(いわゆる健康保険)を通して手続きをする必要があります。利用を検討される場合は、ご自身の保険証に記載されている保険組合などにお問い合わせください。

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高額療養費制度を利用した場合の自己負担額

高額療養費制度:支給される医療費のイメージ

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公的医療保険(いわゆる健康保険)に加入していても、バイオシミラーなどの高額な薬を使うと、窓口負担の額が非常に大きくなってしまうことがあります。
このような場合には、高額療養費制度を利用することで、患者さんの負担額を一定の上限額にまで抑えることができます。上限額は、年齢や所得に応じて設定されています。

高額療養費の申請方法

高額療養費制度を利用するには、患者さんご自身やご家族の方が手続きをする必要があります。手続きには、事前に申請を行って「認定証」(限度額適用認定証)の交付を受ける方法と、負担金を一度支払った後で支給を申請する方法の2通りがあります。事前に「認定証」の交付を受けた場合は、受け取った「認定証」を窓口に提出することで、支払額を上限額までに抑えることができます。
後から支給申請を行うこともできますが、その場合には、一時的とはいえ、窓口で大きな額を支払わなければならないこともありますので、ご注意ください。

高額療養費の申請方法

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※事前に認定証の交付を受けたい場合、以下に該当する方は、窓口負担が上限額を超えそうなことがわかった時点で、加入している医療保険から事前に「認定証」の交付を受けてください。以下に該当しない方は、事前の申請は必要ありません。

・69歳以下の方
・70歳以上の住民税非課税世帯等の方および現役並み所得者のうち年収約370万~約1,160万円の方
ほかにも、世帯合算や多数回該当など、負担がさらに軽減される制度もあります。具体的な自己負担限度額などは、厚生労働省のホームページを参考にするか、加入している保険組合などにお問い合わせください。

参考資料
厚生労働省保健局 高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から)