オレンジの点を見つめた後に…
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今回は、目と脳が引き起こす、不思議な「現象」を体感していただきたいと思います。
まんなかにオレンジ色の点がある、モノクロの画像があります。
次の2つのことを、順に行ってみてください。
1.オレンジの点を、20秒じっと見つめつづける。
2.その後、すぐに壁などの白いものに視線を移し、パチパチと、まばたきをする。さて、どのようなものが見えたでしょうか?
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解説ページで、その答えと「現象」の説明をいたします。
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まばたきしながら見えたものは、このような「モナリザ」の絵だったのではないでしょうか。
これは「補色残像」とよばれる現象です。
ある色をしばらく見つめた後、その色を視界から消すと、視覚上にはその補色(注)が、残像として見えるというものなのです。20秒間の凝視で、黒い部分が白い残像になり、白い部分が黒い残像となって絵が浮かび上がったわけです(オレンジの点は、面積が小さいため補色残像となりにくく、まわりの色と同化して見えたと思います)。
もし、残像がよく見えなかったという場合は、オレンジの点を見つめる時間を、20秒より長くしてみてください。きっと「モナリザ」の残像が見えると思います。
(注)補色とは、混ぜ合わせると、絵の具では灰色になる関係にある二つの色です。反対色とも言われます。
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だまし絵監修・三輪みわプロフィール
神戸市生まれ。1986年「第1回パズル大賞」を受賞し、以後パズル作家として活躍中。そのかたわら、オリジナルの
「だまし絵」を発表。作品のいくつかは、ポスターやレコードジャケットに採用され、テレビ・雑誌などのメディアにも取り上げられている。