用法・用量

  • 用法は1日2回点眼ですが、どの時間帯に点眼し、1回目と2回目の点眼間隔はどのくらいあければよいですか?
    アイラミド配合懸濁性点眼液を点眼する時間帯に特に決まりはありません。異なる時間帯に点眼して眼圧下降効果を比較検討した試験は行っていないため、点眼する時間帯によって効果に差がみられるかは明らかではありません。
    本剤は、1日2回点眼であるため12時間あけて点眼することをお勧めします。
    なお、本剤の治験(第Ⅲ相試験:原発開放隅角緑内障(広義) 又は高眼圧症を対象とした 0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液対照比較試験)では9:00±1時間 及び21:00±1時間に点眼を行い、有効性及び安全性を確認しています1)

    引用
    1) アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅴ.治療に関する項目 5.臨床成績(4)検証的試験

特殊背景患者

  • 重篤な腎障害のある患者が禁忌の理由は?
    ブリンゾラミド及びその代謝物は、主に腎より排泄されるため、排泄遅延により副作用があらわれるおそれがあります1)

    1)アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 (2)腎機能障害患者
  • 妊婦へ投与できますか?

    アイラミド配合懸濁性点眼液は承認時までに妊婦への使用経験がなく、安全性が確立していません。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。投与される場合には、点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後、目を1~5分間静かに閉じ、目がしらを軽く押えるようご指導ください。
    アイラミド配合懸濁性点眼液では検討していませんが、ブリンゾラミドでは、動物実験(ラット:経口投与)で胎盤を通過することが報告されています1)
    ブリモニジン酒⽯酸塩(アイファガン点眼液0.1%)の生殖発生毒性試験2)では妊娠ラットに経口投与した場合、1.0mg/kg/日(臨床用量の倍)では親動物で1.0 mg/kg/日群で尿による下腹部の汚れ及び体重増加抑制が認められた。F1出生児では、1.0 mg/kg/日群で離乳前後に雌雄とも体重低下が認められています。

    【参考】 アイラミド配合懸濁性点眼液の生殖発生毒性試験に関する試験は実施しておりません。

    ブリモニジン酒⽯酸塩(アイファガン点眼液0.1%)生殖発生毒性試験2)

    試験項目 試験系 投与経路、期間 投与量
    (mg/kg/日)
    試験結果(mg/kg/日)
    受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 ラット 経口 0、0.01、0.1、1.0 無毒性量:0.1(親動物、出生児)
    無毒性量:1.0(胚・胎児)
    生殖能に対する無毒性量:1.0(親動物)
    親動物では、1.0mg/kg/日投与群に尿による下腹部の汚れ及び体重増加量抑制が認められた。F1出生児では、1.0mg/kg/日投与群で離乳前後に体重低下が認められた。
    胚・胎児発生への影響に関する試験 ラット 経口、妊娠6日から15日 0、0.1、1.0、2.5 無毒性量:0.1(母動物)
    無毒性量:2.5(胎児)
    生殖能に対する無毒性量:2.5(母動物)
    母動物では1.0mg/kg/日投与群から泌尿生殖器周囲の汚れ等が認められ、2.5mg/kg/日投与群に瞳孔散大(散瞳)、ふらつき歩行、自発運動低下等も認められた。また、体重及び体重増加量、摂餌量が1.0mg/kg/日投与群から用量依存的に低下した。
    ウサギ 経口、妊娠6日から18日 0、0.25、1.0、5.0 無毒性量:0.25(母動物)
    無毒性量:5.0(胎児)
    生殖能に対する無毒性量:1.0(母動物)
    母動物では5.0mg/kg/日投与群に自発運動低下、ふらつき歩行等が認められたほか、体重増加量の抑制及び摂餌量の低下、流産が認められた。また、1.0mg/kg/日投与群に、体重増加量の抑制が認められた。
    出生前及び出生後の発生ならびに母体の機能に関する試験 ラット 経口、妊娠16日から分娩後20日 0、0.01、0.1、1.0 無毒性量:0.1(母動物)
    無毒性量:0.1(出生児)
    生殖能に対する無毒性量:1.0(母動物)
    母動物では、1.0mg/kg/日投与群に尿による汚れ、眼の蒼白化及び瞳孔散大(散瞳)が認められたほか、体重及び摂餌量の低下が認められた。F1出生児では、1.0mg/kg/日投与群で離乳前後に体重の低下が認められた。
    *雄:交配前10週間、交配期間及び剖検前日まで
     雌:交配前2週間、交配期間及び帝王切開前日あるいは離乳前日まで

    引用
    1) アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 (5)妊婦
    2) アイファガン点眼液0.1%インタビューフォーム Ⅸ.非臨床試験に関する項目 2.毒性試験 (5) 生殖発生毒性試験
  • 授乳婦へ投与できますか?
    アイラミド配合懸濁性点眼液の授乳中の女性への投与は、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。ブリモニジン酒石酸塩は、動物実験(ラット:経口投与)で乳汁中に移行することが報告されています。また、ブリンゾラミドは、動物実験(ラット:経口投与)で乳汁中に移行することが報告されています1)

    【参考】
    授乳期ラットに 14C-ブリモニジン酒石酸塩 0.250mg/kg(14C-ブリモニジンとして0.165mg/kg)を単回経口投与したとき、乳汁中放射能濃度は投与後2時間後に最高値(121 ng eq./g)を、血漿中においては 0.5 時間後に最高値(30.9 ng eq./g)を示した。
    乳汁/血漿比は 0.5、2、8、及び 24 時間でそれぞれ 1.4、9.4、12 及び 0.98 であった。72 時間にはいずれの組織においても放射能は検出されなかった2)

    引用
    1)アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 (6)授乳婦
    2)アイファガン点眼液0.1%インタビューフォーム Ⅶ.薬物動態に関する項目 5.分布 (3)乳汁への移行性
  • 小児等(低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児)へ投与できますか?
    アイラミド配合懸濁性点眼液は低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児には投与しないでください。
    外国でブリモニジン酒石酸塩点眼液の市販後において、乳児に無呼吸、徐脈、昏睡、低血圧、低体温、筋緊張低下、嗜眠、蒼白、呼吸抑制及び傾眠があらわれたとの報告があります。このことから低出生体重児、新生児、乳児又は2 歳未満の幼児を禁忌としています。

    低出生体重児、新生児、乳児又は2 歳未満の幼児以外の小児等では国内における使用経験はありません。
    2~7歳の幼児及び小児への投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
    投与される場合には、点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後、目を1~5分間静かに閉じ、目がしらを軽く押えるようご指導ください。
    なお、外国での臨床試験において、0.2%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を1日3回投与した場合2~7歳の幼児及び小児に高頻度(25~83%)で傾眠が認められています。

    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意(7)小児等

相互作用

  • アルコールを飲んではいけませんか?
    アイラミド配合懸濁性点眼液の投与とアルコールを飲むことは禁止していませんが、本剤の相互作用、併用注意に「アルコール」を記載しています。本剤には鎮静作用(傾眠等)がありますが、アルコールを飲んだ時にも同様に鎮静作用があり、相加的に鎮静作用が増強される可能性があります。このための注意として記載しています。

    鎮静作用を増強するアルコールの摂取量、または、ブリモニジン酒石酸塩の点眼と飲酒の間隔に関しては、データがなく、個人差があるため不明です。

    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 7.相互作用 (2)併用注意とその理由

安全性

  • 副作用一覧

    承認時:
    臨床試験での総症例360例中、副作用は39例(10.83%)に認められました。
    以下に承認時の副作用発現状況一覧を示します。

    副作用発現状況一覧表
    安全性評価対象

    症例数 360例
    副作用発現症例数 39例
    副作用発現頻度(%) 10.83%
    副作用の種類 発現例数(%)
    霧視 18 5.00%
    点状角膜炎 8 2.22%
    眼剌激 6 1.67%
    結膜充血 3 0.83%
    眼脂 2 0.56%
    結膜炎 2 0.56%
    眼の異常感 2 0.56%
    結膜浮腫 1 0.28%
    硝子体浮遊物 1 0.28%
    アレルギー性結膜炎 1 0.28%
    眼の異物感 1 0.28%
    眼乾燥 1 0.28%
    眼瞼炎 1 0.28%
    消化器 味覚異常 5 1.39%
    その他 視野検査異常 1 0.28%
    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 8.副作用(2)その他の副作用

貯法

  • 保管方法
    アイラミド配合懸濁性点眼液は緑色の容器により室内光下での保管が可能です。直射日光の当たらない涼しい場所で保管してください。保管温度は室温(1-30℃の範囲)です。冷蔵庫での保管も可能です。凍結しないようご注意ください。もし、誤って凍らせてしまった場合は、溶けた後が凍る前と同じ外観であっても使用しないでください。

服薬指導

  • 使用時の注意点はありますか?
    アイラミド配合懸濁性点眼液は懸濁性点眼液であり、保存中に容器内有効成分が沈殿する可能性がございます。使用時にはキャップを閉じたままよく振ってから使用してください。

    ※キャップを閉じたまま、5秒間転倒混和(ゆっくりと、上下を逆にする)を数回くり返してください。

    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 11.適用上の注意14.1薬剤交付時の注意
  • 点眼時の注意点はありますか?

    点眼に際しては、患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、 1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼してください。
    また、薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意してください。

    【参考】
    点眼液は鼻涙管を経由して鼻咽頭粘膜から全身へ吸収されることがございます。閉瞼及び涙嚢部を圧迫することにより、全身への吸収を抑制して治療効果を高め、また全身性の副作用を防ぎます。

    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 11.適用上の注意14.1薬剤交付時の注意

    〈2022/11 作成〉

  • 他剤と併用する場合の間隔は?
    点眼順序、点眼間隔等の点眼の仕方について、医師の指導がある場合にはそれに従ってください。
    指導がなかった場合は、併用する点眼剤の添付文書に従ってください。
    添付文書にも記載が無い場合、点眼順序はどちらが先でも構いません。
    ただし、アイラミド配合懸濁性点眼液を点眼後に別の点眼液を使用する場合には少なくとも10分以上あけてください。

    【参考】
    他の点眼剤との点眼間隔が短い場合、先に使用した点眼液の吸収が不十分となり効果が現れにくくなります。
    また、先に使用した点眼液と後に使用した点眼液が配合変化を生じる可能性があるため、少なくとも10分以上の間隔をあけてから点眼するよう患者様へ指導ください。

    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 11.適用上の注意14.1薬剤交付時の注意
  • コンタクトレンズを装用したまま点眼可能ですか?
    ハードCL※(酸素透過性CLを含む)・ソフトCLを問わず、いずれのCL※もはずしてアイラミド配合懸濁性点眼液を点眼し、15分以上あけてから再装用ください。CL※を装着しての有効性・安全性を確認していません。
    ただし、CL装用中の点眼可否は一概に決められるものではありません。患者様の治療状況とアドヒアランス等を考慮して患者様ごとに点眼可否をご判断ください。

    ※CL(コンタクトレンズ)

    引用
    アイラミド配合懸濁性点眼液インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 11.適用上の注意14.1薬剤交付時の注意
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