同時には見えない、不思議な点
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灰色の線が、格子状に描かれている図ですね。
この図をよく見ると、線の交差点にいくつかの「黒い点」があることに気づくと思います。では、その黒い点を、すべて同時に見る努力をしてみましょう。
どうですか?できなかったのではないでしょうか。
ある黒い点を見ると、他の点が視界から消えてしまい、すべてを同時に見ることはできないのです。では、なぜこのような現象が起こるのでしょうか?
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解説ページでご説明いたします。
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線の交差点にある黒い点を、すべて丸で囲んでみました。
こうすると、すべての点を見ることができますね。この錯覚は、錯視研究で有名なジャック・ニニオ博士が論文で発表したもので、「人の脳は、格子状などの特定のパターンを見た場合、そのパターンを埋め合わせて補完してしまう。」と説明されています。
すこし視点からずれた部分も、他と同じパターンが連続しているだろうと脳が勝手に判断し、黒い点が見えなくなるのです。
丸で囲むと、そのパターンが分断され、ちゃんと見えるようになるわけですね。
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脳と視覚の関係は本当に不思議だと、改めて認識させられる錯視です。
だまし絵監修・三輪みわプロフィール
神戸市生まれ。1986年「第1回パズル大賞」を受賞し、以後パズル作家として活躍中。そのかたわら、オリジナルの
「だまし絵」を発表。作品のいくつかは、ポスターやレコードジャケットに採用され、テレビ・雑誌などのメディアにも取り上げられている。