まわりの輪が、回って見える?
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今回は「動く錯視」をご紹介しましょう。
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小さなてんとう虫を、短い波線で囲んでみました。
てんとう虫に視線をあわせて、まっすぐ見てください。
そして、そのままイラストの画面に顔を近づけたり、遠ざけたりしてみましょう。
すると、短い波線の輪が回っているように見えるのではないでしょうか。
これは「回転錯視」の一種で、短い波線の形とその向きに錯視の秘密があるようです。
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こちらの図では、短い波線の向きを、同じにしました。すると、さきほどのような「回転錯視」は、あまり起きません。
なぜ回って見えるのか?その原因は、波線の形とその向きと、目との距離にありました。
顔を図に近づけると、図全体が大きく見えてきます。
そして、まわりの波線は、中心より遠ざかっていきますね。この時、遠ざかる波線の形とその向きのために、 回転したように脳が錯覚してしまうのです。
そのため輪全体が回転したように見えたのでした。この「回転錯視」には個人差があり、誰もがそう見えるわけではありません。ですから、まったく動いて見えなくても、なんら問題はありませんので、ご安心ください。
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だまし絵監修・三輪みわプロフィール
神戸市生まれ。1986年「第1回パズル大賞」を受賞し、以後パズル作家として活躍中。そのかたわら、オリジナルの
「だまし絵」を発表。作品のいくつかは、ポスターやレコードジャケットに採用され、テレビ・雑誌などのメディアにも取り上げられている。